お客さんの夢とチームの力を掛け合わせて小躍りするような和室をつくりました。
ここのところ紹介させていただいている自然回帰の家ですが、今日は色香たっぷりの和室です。お客さんの「個性のある家が欲しいわ!」から始まり、襖の市松模様を希望されてさらに加速して、薫りがただよってきました。
襖に貼ってある紙は和紙です。襖の腰は柿渋で染めたこれも和紙です。
お客さんが、雑誌などを見て是非市松模様をとのことでした。
これをスタートに
「床の壁にも柿渋で染めた手漉きの和紙を貼りましょう!」
と、女性スタッフの提案です。
お客さんは、家づくりのしょっぱなから
「個性のある家にしたいわ!」
と、言われていました。
この流れの中で、硬くもなく、ヤワでもなく、素っ気ないものでもなく
こんなナイスな和室が生まれました。
しかも、この家は純和風ではありません。
自由な感じの家です。
ですから、古式に則った伝統の意匠によっていません。
まずは長押といわれる、建具の上で柱に食いつく横材がありません。
落掛けといわれる、床の上部に普通はある横の額縁もありません。
その替わりに床の上部の壁をアーチ状にしました。
さらに天井も、
幅広の板に溝をつけて薄い板を滑り込ませるようにして張りました。
雇いザネにして敷き目板風にしたわけです。
だから天井に17mmの溝ができて、その溝の底も杉板です。
その溝の板は、大工さんと監督さんの機転で赤みの強い板を使ってくれました。
これによってなおいっそう素敵な天井となりました。
この和室を真っ正面から見てみましょう。
この和室は
お客さん、千葉ギャルズまたの名を千葉ギャオーズ、監督さん、大工さんの力
の結集といったところです。
見識としておかしいものはつくれません。
住む人に危害を与えてしまうものは提案できません。
こんな和室は初めてだったのですが、挑戦をしました。
特にこの天井は初めてでしたので、監督さんは不安でした。
けれど、力を込め、毅然としてお願いをしました。
そうしたら多くの気遣いをもらったのです。
こんな作り方はチームの力です。
カラーや材料を工夫したと、簡単にいえるものではありません。
「自然回帰の家」の基本線である
●国産の無垢材
●化学的な材料は持ち込まない
が、あるから、チームであれこれと考え、よりよい方法が生まれるものです。
ひとつの大きな柱が必要です。
家づくりはどうしてもチームの力が必要です。
チームの力とお客さんの夢を掛け合わせるのが家づくりの醍醐味です。
ほんとに醍醐のように甘くて小躍りしてしまいます。
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