家づくりでは悩む力も必要なのではと思います。
明日から新建築士法が施行されます。思えば姉歯元建築士の事件は大きかったですね。今はもう多くの人は忘れているかもしれません。実際に家作りの前線にいる身にとってはひしとその動きが伝わってまいります。
そんなわけで、建築士定期講習なるものも受けなくてはなりません。
「受けなくてはなりません」と書いてしまうと、消極的な響きを醸し出します。
いえいえ、そんな意味合いではありませんよ。
専門を旨とする業ですから、
常にひたすらに技を磨いて知識を加えていかなくてはならないのです。
この身にね。
最近もその前からも思うのですけれど、木造は奥が深いです。
法律の改正と木造建築の醍醐味がなかなかリンクできないのでいるので、身が悶えてくるのでしょうか。
その一つに、準防火地域でも軒の天井を無垢の木で可能になってきています。
12月4日に上棟する家で、
準防火地域での軒の天井を無垢の木でやることになります。
簡単にいきそうで、そうはなかなかというのが実情です。
それでも前にいかなきゃなというのが正直な感想です。
屋根のすぐ下はかなりの高温になって、建物にとっては劣悪な環境となってきます。そのために空気層を作ります。
空気の層を作りながら、
屋根の下の高温な空気を外に出すのが基本です。
外に出すといっても、
何処かで空気を取り入れないと、屋根の下の空気はうまく動きません。
軒の下から空気を入れることになってきます。
軒に穴を開けることになりますね。
穴を開けるわけですから、考えようによってはその穴から隣家の火事の炎が家の中に入ってくるわけですね。
はて、どうする。
どうします。
考えてしまいます。
今回はファイヤーダンパー付きの換気口をつける予定でいます。
火災での高温になったら口を塞いでくれる換気口をつける予定です。
するとですね、屋根を支える垂木と干渉するんですね。
はてどうする。
ここからは工夫です。
知識の量や経験ではなくて工夫です。
その工夫をするには考えなくてななりません。
考え続ける事になったんですね。
考え続けるには、けっこうなエネルギーがいりますね。
諦めない気力みたいなものが必要です。
それでなんとか今回は切り抜けます。
家作りでは、いつもこんなふうです。
どこまで気力を振り絞り、施主に夢に肉薄できるかが肝心なところでしょうか。
ひょっとすると別の解答があるかもしれません。
一度でもいいから悩んでしまって、それへの答えを導きえたときに、次に進めるのでしょう。
悩む力なのかと思います。
さて、近々悩む力によっての家の上棟です。
さあ、明日もがんばります。
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