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2008年6月15日 (日)

『住宅建築』は考えろ!との戒めです

昨日、衝撃を受けた『住宅建築 (精選復刻紀伊国屋新書)』の著者は建築家・篠原一男です。
篠原一男の代表作品の一つに「白の家」があり、最近移築されたようです。その記事が新建築最新号(2008年6月号)に載ってるのをネット上で発見。「白の家」は戦後のモダンな木造の一つとしてみて良いのかもしれません。とにかく結晶のようですね。
この家を設計し、こんな本もかいています。

その本で、私が頭を殴られたようなことになってしまったのは、
思考をストップすることなく、とにかく考え抜いているからです。
今日は62ページまで風呂に入りながら読みました。
特徴となる箇所を抜き書きしますので、お付き合い下さいませ。

 
 
《最初の設計から、
私は伝統の問題に関心があって、
空間構成の伝統的手法をどうしたら抽出し得るかを考えてきた。
世にいわれるような、
単純な平面、田の字型平面というような
とらえ方からもっと深く入りたいと考えていた。
日本の空間をどのようにしたらつくり得るかは
最大の関心であったし、
数少ないが
いくつかの住宅設計がこの問題をめぐって行なわれてきた。
そして、
日本建築の空間構成の主要な性格として
<空間の分割>を導き出すことになった。
 ところが、
この問題は連鎖的に、
西欧の空間の手法を浮び上らせることになった。
それは分割の対立概念である<空間の連結>であった。》
        (篠原一男著『住宅建築』P6より)


空間とは何かについて考えています。もっと簡単に言えば間取りについて考えつつ、日本の伝統が体で表される、その理由は何なのかを考えてる。
なんでこの間取りになるのか、
人々を納得させてしまうような、DNAレベルでの原因は何か、
考え、そして自身の住宅設計に落とし込んでます。

「日本の伝統建築は世界に類のない美しいもの」
と思うとしましょう。
「世界に類のない」
「日本建築の特殊性を強く重い、比べようもない。けれども美しいと世界からも評価されている。」
と、思考が止まってしまいますね。
私もここで思考を止めてしまっているようです。
考えるのを止めたら、
本当の失敗の原因を整理できずに終わります。

なぜ、そうなるのかと、
問い詰めない限りは応用できる答えは見つかりません。
そうすれば未来の設計はできません。
 
 
そんな意味で、次の引用をみてみましょう。

《私は民家を意識的な造形であるよりは無意識な、すなわち、自然現象に近いものと考えることが民家にとって正しい評価であり、それは同時に、私たちの現代の仕事にとっても有効な出発点となり得ると考える。》
        (篠原一男著『住宅建築』P52より)

私は民家をみて感激すると、その要素を取り入れたりします。
けれど、民家の本質は何のかと考えてるか。どうかな。
民家の物真似で、現代の仕事として意味をなすかなと、
きつく小突かれていると感じます。
民家が現代の仕事にとって有効になるには、どうしたらよいか。
民家の評価に見解を持たないと、現代では活かせません。
考えよ!です。
 
 
あなたは考えていますか。
考えて、現実の現代の仕事の出発点としていますか。
と、殴られたってことです。

目の前で起きてる事をしっかり考えないと
ついつい人のせいにしたり、環境のせいにしたり、
原因を自分のそとに求めがちですね。
でも、その前に、考えろ! です。

だからといって、独りよがりはいけません。
きちんと考えないといけません。
きちんとやらなければ問題は見えてはこないでしょう。
<空間の分割>のような、鋭い問いかけができるようになれば、
考えていく道もはっきりします。

書評やレビューでもなく、感じ入ったことを今日は書きました。
きつい一撃です。こんな読書もあるわけです。
 
 
 
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