家を作る理由
今日も雨でした。
大事なときに雨が降ります。
竣工間際で外回りを作り上げたいのに雨です。
明日は晴れると良いですが。
などと勝手な言い分ですけどね。
雨が降らないと砂漠化し緑も食べ物もなくなりますから。
それはさておき、何故、私は家をつくってるのでしょう。
それはやっぱり
私たちの作り上げた家で
生活をし年をとり幸せを感じ喜んで頂きたいからです。
と、これは極めて優等生的回答ですね。
でもでも、これはほんとのことです。
この他にも、ほんとのことがあります。
それは、
家をつくる現場にはたくさんの人が関わります。
実は、建築を発注している人のためだけの家ではないんですね。
言い過ぎかもしれませんが、
とにかく色んな人が出入りし
事を積み上げていかないと家はできません。
家をつくり、家づくりを発注する、
ということは多くの人を動かすことです。
工務店は大工さんを抱え、色んな職方と関わります。
工務店の使命は培われてきた職人の技能を持続させること。
そのためにはコンスタントに仕事を続けなくてはいけません。
これが、二つめのほんとのことです。
お客さんの幸せを家づくりの中で、できあがった家で、
幸せな生活が営めるように努力する。
これと同時に継続して家を作り続ける。
この二つをスムーズに結びつけるのが私の仕事です。
家づくりは人の行いですから、人の我が儘が現れます。
三つ目のほんとのことです。
我が儘というのは
自己の利益や都合の良いことだけを要求することです。
雨は降らないと生きていけないけど、
自分の都合の良いときだけ晴れろ。これに似ています。
工務店が利益を優先するのは我が儘です。
お客さんの事はそっちのけ、都合の良いことだけを求めるからです。
なるべく簡単に、なるべく儲かるようにとね。
翻って、お金を出すのはこっちだから、
デザインは優れているのだから、言うとおりにしろ、
こちらの方が立場は上、
というのも我が儘ですよね。
作り手がいないと、その家はできないし、
優秀な技能を有する職人でなければデザインは実現できない、
立場は上でも、指示を受けて実働するのは作る人、
こんな事を平気で忘れるのも我が儘です。
ひとり、大仰に構えても何も形にはなりません。
こんな単純な事を忘れるのが我が儘です。
利益追求に汲々。まさに我が身の都合だけ。
この二つの我が儘。
作り手と発注する人の二つの我が儘を調整するのも私の仕事です。
作る側と発注する側の意見を同時に聞き
お客さんに喜んでもらい、
職人の力、人の力を渾然一体にするのが
私の仕事です。
私が家を作る理由です。
「サイドバー」と『お気に入りの本』も注目。コメントは読後感であり私的評価です。
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