雨が降って思う漆喰と珪藻土
今日は雨でした。最近よく降ります。
この雨を恵みの雨とするか厄災とするかはその人の心の問題です。
幸せは人の心が決めるもの、と同じ。か?
世の中で求められていること。
例えば田植えの前の田んぼには十分な水が必要ですから、
田に引く川には水が豊かでないといけません。
てことは雨が降って川の上流に水が蓄えられる必要があります。
だから、雨が良く降ってくれるのは感謝しないといけませんよね。
反対に屋外で作業をするには晴天が良いです。
雨の中での作業は芳しくないということ、
例えば家づくりでの基礎をつくる工事。
基礎をつくるため土を掘るのですけど、
雨が降っちゃうとぬかるんで出来ません。
こんな時は晴れる日が続くのが良いですね。
でもですよ、雨がないと作物は育ちません。
食べ物がなくなると、土を掘るなんて出来ません。
先ずは食べ物です。
こんな風に、雨も晴天も見方によってかなり違います。
何を言いたいのかというと、
水の必要なときに雨が降れば良し。
晴れて欲しいときに晴天が続くのが良し。
とこんな具合に勝手ですね。人は。
雨が降らないと食べ物がなくなってしまうのに、です。
家を作る時にも人の求めるものがあります。
例えば室内での湿度を壁や床が調整するという性能。
その反面、
コストを抑えて、なおかつ決められた期限内で仕上がって
一日にも早く住みたい。
この要求。
つくる側にとっては両方とも叶えるのはすごく難しい。
とはいえ、珪藻土の塗り壁材が出回るようになり、
その性能も世の中で認められてきました。
以前は漆喰があるだけでした。
この漆喰は固まってくれるのに時間がかかります。
仕上げ前の下塗りが必要で、だまって1・2週間待たないと
仕上げの漆喰は塗れません。
漆喰とて簡単に固まってくれません。
一ヶ月待ったこともありました。
天候によっても壁が仕上がる時間が違います。
これに比べれば珪藻土の壁は工期の予測はつくし、
下塗りしなくて良いのもあるし
塗って乾くまで3・4日。
ビニルクロスを張るより時間も手間もかかるけど、
漆喰よりは気が楽です。
しかもこの珪藻土。
湿気を吸って、
空気が乾いたら吸い込んだ水分を廻りに解き放してくれる。
吸放湿性能があるわけです。
人が求める工期の短縮をある程度は実現し
吸放湿という性能も手に出来る。
こんな理由での珪藻土の流行りなのでしょう。
けどね、
珪藻土を塗るのって、
伝統的な左官職のコテの技を軽んじてるんですね。
練度の低い職方でも塗れるようにとの工夫もされてます。
もちろんこうしないと珪藻土は塗れないのですけど。
素人でも塗れるけど、左官職人の仕上がりにはほど遠い。
けれど本物の職人にすれば
蓄えてきた技は少し引っ込めなくてはならない。
けど、珪藻土を塗ってもらうには、
左官職人に頼らなくてはならない。
ジレンマですよね。
晴れて欲しいけど、雨が降らないと飢饉。
似てないかな。
やはり物事は見る方向によって違って見えてきます。
「サイドバー」と『お気に入りの本』も注目。コメントは読後感であり私的評価です。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
昔話や歴史を読んでいても、「ききん」で大変な思いをしたことがわかります。農業をやっている人は、雨に感謝する人も多いでしょう。大雨、長雨は別として。
でも、ローコストビルダーで建てられる方は、要注意。大雨降っていても、棟上しますから。材料がびしょびしょになってもお構いなしです。
期間=コストだからです。要は早く現金化づるためには、ゆっくりとした工期を取っていられないからです。これって長い目で見て、コスト削減になっているのでしょうか?
投稿: gonsuke | 2008年3月26日 (水) 11時20分
さっき送ったコメントが固まってしまいました。
届いているのでしょうか?
投稿: gonsuke | 2008年3月26日 (水) 11時23分
gonsukeさん
ちゃんとコメントは届いています。
いつも、ありがとうございます。
楽しく幸せに家を作りたいです。
投稿: tatsuro | 2008年3月26日 (水) 22時02分