エコな家のエコな素材
エコな家のエコの素材。考え始めるとかなり難しい。
前にも書いたけれど、
単純に土に返る自然素材を使えばエコな家かというとそうでもないらしい。
省エネということもエコという考えに入ってくるからです。
更にエコな環境ともなると理詰めでいくと大きな壁に当たる。
エコな環境となると思いつくのが、「里山」での生活とそこにたっている家々。
その家々を思うと、
裏山の木を切って柱と梁をつくり、
前の田んぼの粘土で壁をなし、
近くの茅で屋根をかける。
と、こんなことになる。
人工のエネルギーを使った材料はほとんど含まれない。
自然の材料に頼っている。
壁も屋根も通気性や吸湿性がある。
寒い朝など、外に出て屋根を見ると
水蒸気が立ち上り家が呼吸してて、まるで生きているかのようである。
さらにここでの生活を考えると
暖房と調理は化石燃料によらずにこれまた里山での薪なんですよね。
こう書いてきたら、夢想的で現実から離れてしまいそうです。
現代のこの時間で生きて仕事をし家を作っていますから。
でも知らん振りはできません。
現代のエコな家とはなんだろうかと、考えることにします。
ヒントは「魂とは共感できるストーリーのことなのよ」かな。
里山を現代のストーリーで書き表したのがビオトープです。
ドイツ連邦自然保護局ではビオトープを
「有機的に結びついた生物群。
すなわち生物社会
(一定の組み合わせの種によって構成される生物群集)
の生息空間」(ウィキペディアより)
と定義しています。
これを実践すれば里山が失われた都市部においても、
小さい範囲かもしれないけれども
ストーリー化されたエコな場所が生まれ、
ここで小さな生物や水辺の植物に共感する体験者のストーリーが現れてきます。
こんなことがハードである家づくりで起きないかなというのが
目下の課題です。
共感できるストーリーを作るのは、家のハードな面の性能だけではないようです。
性能発揮を求める動機と、性能追求の仕方でしょうか。
快適な生活が欲しいけれども、
断熱の性能を上げることにより冷暖房効率を高めて
エネルギー消費量を下げる。
ランニングコストを下げて家の維持費を抑える。
ここまではエコなストーリーとはいえない。
省エネで地球環境への負荷を抑えたい。
しかもエコな素材で。
ここからがエコのストーリーだと思います。
冷暖房に限らず、家の建設資材も環境負荷の少ない材料を選ぶ。
家の寿命が尽きて破棄されたとき、土に返る材料を使う。
こんなことになります。
するとガチガチにがんじがらめ。こんな印象も頭をもたげます。
だったら、いっそのこと、昔帰りして、泥壁と茅葺の家にしちゃえ!
と、痙攣しながら叫びます。
これでは、現代の今の血と汗のストーリーではなくなります。
そこで、もう一分張りです!
ここから踏ん張らねばいけません。
共感できるストーリーを持つエコな家。
じゃあ。どうしたらいいのか。明日も考えることにします。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。ブログランキングのバナーをクリックしていただくとランキングが上がって励みになります。
「サイドバー」と『お気に入りの本』も注目。コメントは読後感であり私的評価です。
★コメントはスパム防止のため、一旦公開を保留させていただいております。ご了承くださいませ。
« 上棟でもらった素敵なビール | トップページ | 2007年さようなら »
「 ●家づくりに思うこと感じること」カテゴリの記事
- ブログ再開。家の根源と本質な快適と自然素材(2017.08.02)
- 家を建てるための地盤と基礎をつくるための地盤調査(2015.09.29)
- 自然回帰の家モデルハウス 地盤調査の結果が思ったより良くて(2015.09.28)
- 自然回帰の家の新モデルハウスの室温予測です。(2015.08.24)
- 新築する家の風通しはとても良くなる! そう確信しました!(2015.08.08)
「 ●家づくりの哲学 家って何?」カテゴリの記事
- 長期優良住宅と地域型住宅グリーン化事業に取り組む意味(2015.08.06)
- 『暮らし省エネマイスター』検定の検定試験結果通知書です(2012.11.08)
- 夏を快適に暮らす家にするにはどうしたらいいでしょう。(2012.05.29)
- 家は美しくて地震に強く快適で住みやすいのが一番です。そのうえで工夫を凝らした行動が省エネだと思います。(2012.05.27)
- ひとつひとつは退屈だけど組み合わせると一挙におもしろくなる省エネ・快適技術ってなんだろう?(2012.05.25)
「 ●家づくりの素材」カテゴリの記事
- カウンター材の節や色やこもごも気になってきて、結局、取り替えることにしました。いろいろあります。(2011.05.25)
- 夢の我が家では実のなる木を植えたいです。(2010.11.25)
- 栗駒木材さんへ木を探しに行きました。(2010.10.18)
- 木がいっぱい見えてワクワク中です。(2010.02.21)
- 平家にすると屋根が映えて見えて、いい感じですね。(2010.02.20)
「 ●エコな家作り」カテゴリの記事
- 『暮らし省エネマイスター』検定の検定試験結果通知書です(2012.11.08)
- 窓の前に日射や照り返しを防ぐ何らかのものを工夫することが、この夏の省エネにつながります。(2012.07.16)
- 床から高いところにある窓を開け閉めできれば涼しく暮らせます(2012.07.11)
- 節電の夏。風の出口を立体的に考えれば、いいこといっぱいです。(2012.07.04)
- 家作りでは風の向きを考慮した窓の設計が大切です。(2012.07.02)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
ボクが考えるエコとは、
自己中心的な生活をしない。
他人のことを考えるやさしさ。
だと思います。
一人ひとりがそんな気持ちを持てば、この国も地球も変化すると思います。
今日もぽちっ。
投稿: gonsuke | 2007年12月28日 (金) 08時57分
エコについては、本当に考えてしまいます。
どうも私の考えは建物よりになっています。
来年は、私たちにとって’自立循環型住宅’元年の年にします。
これに伴いエコを再確認したいと考えています。
今年は、たつろうさんにとっても大事な年になるとのことでしたね。がんばってください。
投稿: 宮崎 | 2007年12月28日 (金) 21時09分
gonsukeさん こんばんは
今年も今日までとなりました。
来年も宜しくお願いしますね。
投稿: tatsuro | 2007年12月31日 (月) 17時01分
宮崎さん こんばんは
自立循環型住宅の元年ですか。
エコのことになると、結構大変ですが
来年もドンといきます。
投稿: tatsuro | 2007年12月31日 (月) 17時03分