ニチアスの偽装に思うこと
ニチアスが耐火材の性能偽装をして、会社を挙げて隠蔽。
しかも、今度は赤福のように御福餅も偽装。
ミスタードーナツも名店吉兆も偽装。
ため息が出てしまいますね。
家を作るときには部材を選択します。
何を基準にするかといえば。
○部材を構成している材料は何か
木材ならば樹種は何か、金属なら亜鉛・炭素の含有量etc
○その部材の物理上の性能はいかほどか
柱や梁ならヤング係数、コンクリートなら圧縮強度etc
○その部材の性質に関する事
燃えないのか、曲げやすいか、加工しやすいかetc
○その部材の形状
大きさ、長さ、厚みetc
大まかに分けて上の4点を考慮して使う材料を決めます。
まずは材料ですが、同じステンレスでも
クロムやニッケルの含有量によっては防錆の具合が違います。
同じ針葉樹でも檜の方が水に強いです。
檜でも産地によって性質が違うようです。
比内地鶏の偽装は比内地鶏でないものを偽ったわけですね。
ここで、その材料を偽装され、
それに気づかなかったら間違った場所に使う恐れがありますね。
偽のステンレスを外部に使ったら錆びてしまいますよね。
物理上の性能は、曲げに対する強さを数値で表したのがヤング係数です。
ヤング係数が大きいほど長い距離をより小さな大きさで梁を掛け渡せます。
だからヤング係数を偽ってしまったら、梁が曲がってしまいます。
消費期限も何時まで食べられるかという、保存に関することです。
ここを偽装されたら食べた人の健康が危ぶまれます。
性質ということは、材料に関することと似てはいますが、
さらに性能について詳しくしたものでしょうか。
材料を聞けば燃えにくいものはある程度ははっきりします。
さらにこれは火災に対して30分とか1時間とかたえられると、
明言するのが耐火性の性能です。
ニチアスはここを偽装したんです。
耐火性があると言われれば、当然耐火が要求される部位に使いますよね。
ところが、ニチアスの偽装で間違ったものを使うことになったわけです。
最後に形ですが。
大きさは目で見えるし計測できるので偽装は難しいでしょう。
食品であればその目方でしょうか。
しかし冷凍食品の重量を偽装するために水をまいてから冷凍して、
凍った水の分だけ重量を偽装した例もあるそうです。
けれどこの冷凍食品会社は倒産したそうですが。
このようの家に使う材料を偽装すると、まともな家ができないですよね。
食事でも同じです。
食材を偽装されたらはっきりとは解りませんから、
知らないうちに健康が害されます。
家も生活を支える大事な事です。家も食と同じなのです。
食に気をつけるのだから家にも気を遣いましょうとは、よく言います。
けれども最近の食に関する偽装はひどいです。
ひどいと思っていたら今度は建材メーカーの偽装です。
なんでこんなにも偽装が行われるのか。
あまりにも人が手をかけすぎた製品が多すぎる。
手を入れ二次加工された食品を使うしかないし、一般的ですね。
加工されていたらその原材料の善し悪しはわからなくなりそうです。
家づくりでも同じで、
工業製品としての建築材料はメーカーのいう性能を一応は信用します。
けれど、素朴な材料を一から調合し加工して作れば、
より信用のある家ができないでしょうか。
もちろん朝ご飯、昼ご飯、晩ご飯も同じです。
いよいよ自然へもっと回帰する家づくりや食事が大事になるように思います。
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最近覚えたスタイリッシュな言葉best3を勝手に発表しようと思います。 今度 [続きを読む]
お家を作るための部材も、そして最近では食品も、どちらも多くは工場でつくられていますね。
工業製品って言ってもいいんじゃないかと思います。
つくられていらっしゃる方は、多分、”そのモノをつくることが目的”となっていて、その先の消費者が見ていていないんじゃないかって思うんです。
お家の部材も、それ自体は、『家』というものの部分でしかないとしても、それを使うのは人。
そこで住まうのは、人なのです。
なんだか、最近、人の見えない、人を見ていないものづくりがふえてきているような気がします。
もしかしたら、ものづくりに限らず、今の社会が全体的にそういう方向に向いてきてるのかもそれませんが・・・。
投稿: あぶりしゃけ | 2007年11月 1日 (木) 22時56分
しゃけさん こんばんは
そう深刻にならずにお気楽にいこうよ
自分の感覚を信用するしかないように思います。
この時に、見栄とか、欲をはぎ取って
ただただ自分に素直にすれば偽装も撃退できると
私は思っています。
投稿: tatsuro | 2007年11月 1日 (木) 23時10分
この問題の根源は生産者や販売者ではなく購入側にあるんでしょうね・・・
もちろん売る側も買う側も同じ人間ですから、基本的には同じレベルのことしか考えていません。
なぜそのようね事・行為が起こるのか?
それを必要とする人がいるからだと思います。。
投稿: あつき ちしお | 2007年11月 2日 (金) 00時34分
やはり価格競争の中、生産性を重視してしまえば、ニチアスのようなことが起こります。
薄利多売、質より量、コスト管理より売上至上主義、このようなことが続いているとやはり、このような事件は続きますね。
そのウソの部分を追求しなければいけません。
でも、「いいものはそれなりに高い」と言ってしまえば、庶民は家を建てれません。だから、どうして、ウソを付かなければいけないのかという点を追求すべきです。誠実か不誠実かという点です。
改定建築基準法のように、国が責任から逃げる為にキツクした法律では、何にもかわらないと思います。
投稿: gonsuke | 2007年11月 2日 (金) 12時54分
ちしおどん こんばんは
それはちと言い過ぎです。欲している人もいるのでしょうけれども、それを見て調子を合わせる供給側も悪です。
消費者の欲に沿うべく調子をあわせて、なんで嘘をつくんですか。
ここが許せないところです。
供給者側は襟を正すべきです。
見てる人は見てますよ。人って極めて敏感ですよ。
本能的におかしな事を見極めます。心すべきです。
いつも、辛辣なコメントに感謝します。
でも今回のような偽装連続はどうしたものかと思いますね。
投稿: tatsuro | 2007年11月 2日 (金) 19時39分
gonnsukeさん こんばんは
全くその通りだと思います。
何故、嘘をつかないといけないのかを追求すべきですね。
消費者の責任か、供給側の責任か、ここが論点ではないような気がしますね。
一緒に考えましょうね。gonsukeさん
投稿: tatsuro | 2007年11月 2日 (金) 19時47分