礎石
これは私の青春の書の1ページです。
天沼俊一という人の書いた「日本建築細部変遷小図録」という本の
礎石の部分のページです。
学生時代に図書館に行ってはこれを眺めていました。
今,手元にあるのは職についてから神田の南洋堂で買ったものです。
これを見付けたときには本当に嬉しかったです。
先週も地盤調査,ついこの間も地盤調査をして,
家の基礎を考えています。
こんな気分で,
なんとなくこの本の礎石の項を繰ってみたかったのです。
これにある礎石は奈良時代の塔や国分寺の柱の足元にある石です。
基礎です。基礎の石です。
現代の家の基礎はベタ基礎が一般的ですが,
古来は柱の足元廻りにのみ基礎がありました。
礎石ですね。
見ていると,
若い頃一生懸命に建築の勉強をしていた頃を思い出します。
これはまあ,独り言です。
それより,ベタ基礎がいいのか,
これらのように柱の下のみの礎石がいいのでしょうか。
恐らく,礎石の下の地業といわれる地面を締めかためる工事を念入りにやり,
礎石自体が自然石を鑿などで加工したものであれば,
現代のコンクリートのベタ基礎より勝れているかもしれません。
でも,どうかな,結論を急いでも,
私のような底の浅い頭で考えてもなと,とも思います。
とにかく,基礎は家にとって大事ですから,
きちんと調査をしてきちんと構造を決めて,家の礎を築きたいのです。
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